労働者派遣事業の新規申請や更新申請をする場合に、申請が許可される条件の一つとして「資産要件」があります。
これは、派遣される労働者への賃金の未払い等を防止するためと言われています。
この資産要件は、最近の年度決算書において以下の3つの要件を満たすこととされています。

  1. 資産の総額から負債の総額を控除した額(基準資産額)が2,000万円に事業所(当該事業主が一般労働者派遣事業を行う場所)の数を乗じた額以上であること。
  2. 1の基準資産額が、負債の総額の7分の1以上であること。
  3. 事業資金として自己名義の現金・預金の額が1,500万円に事業所(当該事業主が一般労働者派遣事業を行う場所)の数を乗じた額以上であること。

資産要件を年度の途中で満たした場合の対応

直近の決算書では上記の資産要件を満たしていなかったが、年度途中の増資等により要件を満たすこととなった場合は、中間又は月次の決算書に公認会計士による監査証明又はAUPの報告書を添付することにより、労働局の審査を受けることが可能となります。
新規申請の場合は監査証明が必要となりますが、更新申請の場合はAUP(合意された手続)でも可とされています。AUP(合意された手続)の方が、監査と比較して手続が少なく済みます。

参考:厚生労働省HP